服薬アドヒアランスは血糖管理に重要だが、医療現場では人的負担が大きく、薬剤師介入も標準化に課題がある。本研究では、薬局薬剤師がデジタルコンテンツ「健康アドバイス(HA)」を用いて指導した効果を検証した。2023年7月~12月にクラウド型電子薬歴「Musubi」の導入薬局で糖尿病薬を処方された患者を対象に後ろ向きコホート研究を行い、HA群と非HA群を傾向スコアでマッチングした。対象は各群45,721例、平均年齢69歳。PDC≧80%はHA群で有意に高く(86.2% vs 80.2%、OR 1.54)、特に治療初期で差が大きかった。デジタルコンテンツを用いた服薬指導はアドヒアランス改善に有効である可能性が示唆された。